SDGs(エスディージーズ)とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。 2015年9月の国連サミットで採択されたもので、17の大きな目標から成り立っています。人類が今後も地球で暮らしていくために、差別をなくしたり、自然を保護したりすることなどですが、詳細はネットで調べればすぐ見つかると思います。我々の医療財団はこの活動を支援しているのですが、以前はあまり見かけなかったSGDsも、最近では新聞などでも記事が載っていない日がないほどになっています。また学校でも広く活動が行われるようになって、子供たちは真剣にSDGsを考えてくれています。SDGsを未だに考えていないのは、差別的な言動を繰り返したり、これまで「成長」ばかり考えて自然破壊など気にもしなかった大人だけかもしれません。
SDGsを今回取り上げたのは、実はノーベル化学賞の受賞のニュースを見たからです。2019年度のノーベル賞を受賞され吉野彰さんの胸にSDGsバッジが燦然と輝いていたからです。僕も同じバッジをつけているので、全く近づけようもないのですが、吉野彰さんに勝手に親近感を覚えてしまいました(ごめんなさい)。彼はリチウム電池の技術開発を通して、まさにSDGsをその言葉が生まれるずーっと前から実践してきたのです。方や僕はどうかというと、いまだに全くSDGsを実践できていません。ただ内視鏡脊椎外科医として、これまで大がかりな手術が必要だった病態を低侵襲の手術で治療して、在院日数を減らしたり、医療資材の使用量を減らしたりすることでSDGsに少しでも貢献できればと考えております。吉野彰さんのようなエネルギー革命は起こせませんが、とどまるところを知らぬ医療費増大に対して、多少でも歯止めをかけられればと思います。
SDGsバッジに戻りますが、17の目標にそれぞれ色がついていて、それを放射状に配した丸いバッジです。すごく可愛いので気に行っています。出勤の時も仕事の時も(手術の時はさすがにつけていません)つけて、どんな小さなことでも良いので、この目標に沿えないかなと常に考えています。将来にわたり人類が地球で安全に暮らしていくため、皆でSDGsに取り組んでいければと思います。
古閑比佐志
- 資格・所属学会
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日本脳神経外科学会 専門医
日本脊髄外科学会認定脊髄内視鏡下手術・技術認定医
日本脊髄外科学会
日本整形外科学会
内視鏡脊髄神経外科研究会
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